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2022年1月26日(水)放送分

【技術情報】家庭菜園ワンポイント「だんだん出来が良くなる連作の方法」
同じ野菜を同じ場所で育て続けると、だんだん出来が悪くなり病気や害虫も増えるなど問題がありますが、この連作とは違い、だんだん出来が良くなる方法があります。
今回ご紹介する方法は、同じ組み合わせで連作する方法で、例えば、玉ねぎとソルゴーなど緑肥と組み合わせて、同じ場所で育て続ける方法です。
玉ねぎは9月に種を撒いて苗を育て、10月下旬?11月にかけて畑に植付けます。収穫は極早生種で3月から始まり、中生種でも5月には収穫が終わり、畑が空きます。その後、同じ場所にソルゴーを撒いて、大きくなるのを待ち、草丈で1.5メートルを超えたら畑に鋤き込みます。ちょうどこの鋤き込み時期は梅雨明けの7月後半から8月前半になります。畑に鋤き込んで1か月くらいでソルゴーが分解するため、9月には準備万端、いつでも玉ねぎを植付できる状態になります。実際の植付まではまだ1か月以上あることになります。
この玉ねぎとソルゴーの組み合わせで連作することで、本当に土が柔らかくなり、土の中の有機物由来の窒素成分が増え、玉ねぎの病気が減り、肥大も良くなって、腐りにくい、美味しい玉ねぎが収穫できるようになります。さらにこの組み合わせを続けることで、最終的には肥料が無くても美味しい玉ねぎが沢山採れるようになります。
ポイントは、ソルゴーの大量の有機物が土に還っていくことです。有機物由来の窒素は、植物にすぐに吸収されるものではなく、微生物が分解して初めて植物が吸収することができるものです。ご存知のように、化学肥料の植物にすぐに吸収される窒素が多すぎると、病気や害虫に悩まされ、味も美味しくありません。つまり、有機物由来の窒素(地力窒素)が土の中に溜まっていくのが、いい組合せの連作です。
この玉ねぎとソルゴーを組み合わせた連作をこれから始める場合の方法です。
2月には玉ねぎが元気に育ち、3月には早いものの収穫が始まります。全ての玉ねぎの収穫が済んだら、玉ねぎの葉や根はそのまま畑に鋤き込み、同じ場所にソルゴーを播きます。玉ねぎの出来が良かったら、そのまま堆肥も肥料も入れずソルゴー播きますが、地力が無く玉ねぎの出来がよくなかったら、堆肥や肥料を撒いた上でソルゴーを播きます。ソルゴーがどんどん大きくなるようなら大丈夫です。草丈で1.5メートル程度になったら鋤き込みます。
農家の方は、トラクターのロータリーでソルゴーを押し倒しながら鋤き込んだり、ハンマーナイフモアという機械でソルゴーを細断した後に鋤き込みます。家庭菜園の場合は、ちょっと手間ですが、剪定鋏などで細かく切り刻んだ後、鍬などで鋤き込みます。
くれぐれもこの鋤き込み時期が遅れないように注意してください。遅れて穂が出てしまうと、ソルゴーの茎が硬くなり、鋤きこみ作業が大変ですし、鋤き込んだ後もソルゴーの分解が遅れて、玉ねぎの生育にも影響します。
この他にも連作にいい組合せは、収穫後、その野菜の残渣が多いか少ないかがポイントになります。
残渣が多いキャベツや白菜と、同じく残渣が多いトマトとの組合せなどはベストです。
残渣が少ないのは大根などの根菜類や胡瓜、南瓜などの瓜類で、これらの野菜は、先ほどのソルゴーなどの緑肥と組み合わせるといいでしょう。